2020/04/7 (Tue)
「インテリジェント画像活性細胞選抜法」の業績において、合田圭介・東大教授および小関泰之・東大准教授と共に当社代表取締役の新田尚氏が令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞しました。
文部科学省が主催する「令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、当社代表取締役社長の新田尚が科学技術賞(研究部門)を受賞しましたことをお知らせします。表彰の対象となった業績「インテリジェント画像活性細胞選抜法の研究」は当社設立の基礎となった技術で、2018年にCell誌にて発表しました。本研究開発を率いたのは東京大学大学院理学系研究科の合田圭介教授で、新田は研究プログラムにおけるプロジェクトリーダーとして貢献しました。本研究成果が高く評価され、合田圭介教授を筆頭者として、東京大学大学院工学系研究科の小関泰之准教授と共に今回の受賞に至りました。
「インテリジェント画像活性細胞選抜法」は多種多様な細胞集団から所望の細胞を迅速選抜する基盤技術であり、高速イメージング、低レイテンシAI、および高速メカ制御など多岐にわたる技術の複合によって実現しました。当社のENMAプロジェクトでは本技術の実用化を進めており、公益財団法人 小笠原科学技術振興財団や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などからご支援を受けつつ、製品開発及び事業化に取り組んでおります。また、本技術で培われた高速イメージングやAIなどの要素技術を顕微鏡検査に役立てるためのSHIGIプロジェクトも並行して立ち上げており、子宮頸がん細胞診を対象とした応用研究についてがん研究会と共同研究を進めております。
令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について
Nitta et al, “Intelligent image-activated cell sorting,” Cell 175, 266-276 (2018)
東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室プレスリリース
受賞した当社代表取締役社長・新田尚のコメント
「この度は非常に名誉ある賞を頂戴しまして大変光栄に存じます。当社では、本技術を多くの方々にお届けし、ライフサイエンスおよび医療の発展に寄与することを目指してこれまでも努力してまいりました。今回の受賞を励みとして、引き続き技術開発および事業化に地道に取り組んで参ります。」
株式会社 CYBO について
株式会社 CYBO は「細胞を深く知り、細胞を広く活用する」ことを目指して、理化学機器・診断機器およびソフトウェアの開発を行うベンチャー企業です。基盤技術である高速イメージング、リアルタイムAI、および高速メカ制御を駆使した技術開発を得意としており、細胞画像を AI で解析して目的細胞を分取する革新的な画像活性セルソーター(ENMA)や、スライド上の細胞を高速 3D 撮像してリアルタイムで AI 解析する細胞スキャナ(SHIGI)などの開発を行っております。